朝の通勤電車や会議で人目をはばからず大あくびをしている人を見たことがないでしょうか?睡眠不足はまさに国民の生活習慣病と言っても良いぐらい大きな問題になっています。集中力が
欠けた状態での運転や仕事は重大な事故を犯しかねません。今回は、1日の適切な睡眠時間と良質な睡眠方法についてご紹介します。
みなさんも一度は、「睡眠不足」を感じたことはあるかもしれません。月曜日の通勤電車で「週末に遊びすぎたからつらいわー」と思ったり、残業明けの会議でついついうたた寝をしてしまった
経験はあると思います。
睡眠不足になると、日中の強い眠気から集中力の低下を起こします。
集中力の低下は、記憶力が下がることにも繋がり、注意力が散漫します。
また睡眠不足により、前頭葉の働きが低下し、情報処理能力が低下することがあります。
睡眠不足の状態は朝起きた際の目覚めのレベルが下がるので、レプチン(満腹ホルモン)が減少し、グレリン(食欲を刺激)の分泌が活性化され、夜に空腹を感じたり、甘いものを食べたくなる欲求が出てきます。
さらに慢性的な睡眠不足が続くと、高血圧、糖尿病、動脈硬化といった生活習慣病の原因になるとも言われています。
2015年の厚生労働省「国民健康・栄養調査」によれば、1日の平均睡眠時間が6時間未満の日本人の割合は20歳以上に限ると39.5%。
つまり、成人の約4割もの人が、睡眠が足りていないのです。
引用:東洋経済オンライン
また、このような調査もあります。
睡眠の質の状況として、男女とも「日中、眠気を感じた」と回答した者の割合が最も高く、男性 37.7%、女性43.0%である。
睡眠負債を補おうと、週末に寝だめをする人が多いですが、寝だめによる睡眠負債の解消は期待できません。
また、睡眠不足は仕事の生産性も低める原因となりますので、まずは1日6時間は確保したいところです。
シンプルに「適切な時間」と「適切な睡眠量」を確保することが重要です。
睡眠不足を回避する方法は、質と量、またそのプロセスが重要です。
健康な状態を保つためには、6時間から8時間の睡眠が推奨されています。
「睡眠時間」に関しては、4~5時間でも問題なく、短時間睡眠でも活動的なショートスリーパー呼ばれる人もいれば、7~8時間眠れなければ、日中眠くなる人もいます。
ショートスリーパーの人の睡眠は、レム睡眠が短く、ノンレム睡眠が長いため、夢を見ずに深く眠っているような傾向があるようです。
ロングスリーパーの人は、寝つきが悪いため深い眠りが訪れるまでに時間がかかり、浅い睡眠を繰り返す傾向があるようです。
睡眠時間に関係なく、疲れが取れて熟睡感があれば問題ありません。
平均的に取った方が良いと言われている睡眠時間は6~8時間ですが、これはあくまで目安であり、自分に合った睡眠時間を取れない場合は疲労が蓄積し、いずれ心身の不調となって病気になる危険性が高まります。
引用:https://www.med.or.jp/forest/health/live/05.html
先述では睡眠時間(量)について触れましたが、も重要ですが、睡眠の質も同様に重要です。
睡眠中は「ノンレム睡眠(深い眠り)」と「レム睡眠(浅い眠り)」のサイクルを繰り返しています。
レム睡眠中には基本的に筋肉は動かないようになっていますが、脳は活動をしており夢を見ています。朝、夢を見た記憶がある時は、眠りが浅いので眠った感が得にくいのはこのためです。
一晩にノンレム睡眠とレム睡眠を4~5回繰り返します。
ノンレム睡眠にはレベルがあり、最も深い眠りを得られるのが最初90分で、ノンレム睡眠に達すれば、脳もカラダも休ませることができるため、朝起きた時に「ぐっすり寝た」という満足感を得ることができるのです。
ゴールデンタイムと呼ばれる22時~2時までに眠れば、肌のターンオーバーも起こりやすく、美容にも繋がります。
入浴をすると、血流が良くなるので、入浴後すぐには寝付くことができません。しかし、サウナは別です。サウナの温冷交互浴をすれば、すぐに寝れます。サウナに入ることにより、大量の発汗を促しその後冷水に入るのは、まさに癒しです。温冷交互浴の後、ぐっすり眠れることは実践済です。
食後にすぐ寝るのは、胃腸にとっても良くなく、寝つきも悪くなります。寝酒も寝つきは良いかもしれませんが、アルコールを分解しないままの睡眠は睡眠の質の低下に繋がります。飲食は最低でもベッドに入る2時間以上前に済ませておいた方が良いでしょう。
スマホやテレビのブルーライトによる刺激は、非常に強いことが分かっています。ネットサーフィンをした後に、寝ようとするとなかなか寝付けなかった経験はありますよね?
また、ベッドに入る前に蛍光灯を電球色と言われる暖色系の電気に変えることによって、リラックス効果があり、また光の刺激も強くないので寝る準備には適しています。
あまり、重要視している人は少ないですが、寝具も非常に重要です。極端な話、パジャマやスウェットなど着ないのが一番です。また枕やシーツは清潔な状態で使いましょう。
洗濯する時間がないのであれば、日中に太陽の下で干しておくだけでも日光による殺菌とダニの繁殖予防により快適な睡眠環境ができあがります。
明らかに自分が睡眠不足と感じる人もいれば、睡眠負債を抱えている自覚がない人もいると思います。
睡眠は人間にとって健康と美容を維持するために必要な活動なので、一度見直してはいかがでしょうか?
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