健康オタクの方なら一度は聞いたことがあるかもしれないフィトケミカル。ケミカルと聞くとちょっと危ない物質なのでは?と思うかもしれませんが、そんなことはありません。
植物を外注から守り、安易エイジングにも良いとされるフィトケミカルを今回は深堀していきます。
まずは用語解説です。フィトケミカルはファイトケミカルとも言われていて、英語で書くとphytochemicalになります。主に、野菜に含まれていて、植物が紫外線や害虫など、外部から守るために作りだされる色素や香り、辛味、ネバネバ成分のことです。
ファイトケミカルは近年では第7の栄養素の抗酸化物質として認識されており、健康維持のための重要な栄養成分になります。
人間が呼吸をするためには酸素が必要です。取り込まれた酸素の一部である活性酸素は、体内の成分と反応しやすく、老化や生活習慣病などの原因となると考えられています。
体内にも、活性酸素による酸化を防止する機能がありますが、フィトケミカルなどの抗酸化物質を摂取することで、酸化を防ぎ、老化や生活習慣病のリスクを低下させることが期待されています。
また、抗酸化作用がとっても強いので、美肌を作るのに、良いです。アンチエイジング対策としても、積極的に食生活に取り入れると良いでしょう。
フィトケミカルは3つに分かれており、ポリフェノールとカロテノイドは聞いたことがあると思います。ポリフェノールは、ベリー類やコーヒーにも豊富に含まれていて、抗酸化作用が強いというのはよく聞く話です。
カロテノイドは、ビタミンAをつくる基になる化合物で、色の濃い緑黄色野菜に多く含まれていると覚えておきましょう。
種類 | 成分 | 主な食品 |
ポリフェノール | アントシアニン | ブルーベリー |
イソフラボン | 大豆 | |
フラボン | セロリ、パセリ | |
カテキン | 緑茶、果実類 | |
フラボノール | ブロッコリー | |
フラバノン類 | 柑橘類の果皮 | |
カロテノイド | α-カロテン | ニンジン、カボチャ |
β-カロテン | ニンジン、カボチャ、トマト | |
β-クリプトキサンチン | ホウレンソウ | |
リコピン | トマト | |
ルテイン | ホウレンソウ、ブロッコリー | |
ゼアキサンチン | カボチャ | |
含硫化合物 | イソチオシアネート | ダイコン、ワサビ |
システインスルホキシド | タマネギ、キャベツ |
ビタミンCやEなどは水溶性なので、茹でたりする加熱調理だと栄養素を失ってしまいます。例えば、ほうれん草などは茹でたりせず、水を使わない調理やスープなどに混ぜると良いでしょう。
カボチャやにんじんなど硬めの野菜に含まれるビタミンAはカロテノイドをなので加熱調理してもほとんど栄養成分を失いません。逆に、加熱調理しないと食べることが難しいのでどんな調理でも問題ありまません。
ただし、油を使って焼く場合は、コゲが糖化の原因になり老ける原因になりかねないので、状態をチェックしながら調理しましょう。
基本的には、カロテノイドは加熱調理、ポリフェノールと含硫化合物は食品によって調理方法を変えるようにすると良いと思います。
上記の表に挙げなかったですが、実はモロヘイヤはとても抗酸化に良いとされる野菜です。茹でるとネバネバとした食感になりますよね。少ない量でも効率的に摂取できるので積極的にとってみましょう。
日常生活で、フィトケミカルを摂取しにくくはないですが、フィトケミカルを摂取するためのサプリメントも登場しています。
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